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写真に心を、写真に想いを、写真に人生を。

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f:id:nikon_photo:20210116222944j:plainRICOH GR


[ タイでのRICOH GRの話 ]

私が初めて手にしたリコーGRは GR1v で銀塩カメラでした。
当時、ポジで撮影していた私には、コンパクトであっても露出補正ができて、
撮影意図を反映できるカメラが重要だった事もあり GR1v を購入。
その後、デジタルになり現在は使用5台目となる GR III を使っていて、GRユーザーとしては15年以上になります。
そこで少し、あまり語られない「タイでの GR 」について記したいと思います。

日本や欧州では認知されている GR ですが、ここタイでは無名で、パンフレットどころか本物を見る事も難しい
カメラです。
実際、私は GR と GR III の2台は実機を触る事なく購入しました。
様々なカメラを使用してきましたが、一度も触らず、試写せずに購入したのは GR のみです。
そんな GR ですが、ブレ補正を搭載した GR III の登場でタイのカメラ好きの間で注目を浴びるようになります。

GR III の登場後、タイ人フォトグラファーの Jedsada In-Ek (Mr. JAD) 氏が 撮影したスナップ写真が表に出るようになり、富裕層の若者に GRユーザーが増えました。
しかし、彼の写真は私から見ると「視覚的効果による面白さ」に集約されていて、「GRでなければ撮れない写真」までは到達していないように感じます。
結果、タイ人のGRユーザーが集まるSNSのコミュニティーでは彼の真似をする投稿が多く、まだGRだからこその写真と歴史がタイでは確立されていない事が個人的には残念に感じています。
とは言いましても、私の頭でっかちの(長年の)GRユーザーとしての目で見ている為、
もしかすると、タイのGR写真は、今までにない新たな方向へ向かう可能性もあるわけで注視し続けたいと思っています。


GRをタイという国で使う事で気が付いた事。
南国で年中暑くスコールの多いタイでは、軽くて頑丈、そして高性能の小型カメラはこの国の風土にも気候にも合っていて、
私自身、仕事でもプライベートでも特に使用頻度の高い1台となっています。
劣悪な条件下であっても期待に応え、期待以上の結果をだしてくれる。そう実感しています。
そのような経験上、個人的には「タイ(東南アジア)でこそGR」との思いがありますが、
タイでのGRの値段は、一般的なタイ人の月収の2〜3ヶ月分と高額な事を考えると、
日本と同じようにユーザーが増えるのは当分先で、
1GRファンとして、1日も早いタイでのGR文化が確立する事を願ってやみません。

今日もそんな事を考えながらシャッターを切っています。



 

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